
お金の不安って1人で考えても無くならない…。
でも街角のFPに相談しても保険の営業されるだけだし…どうすれば良いんだろう。
こんな悩みにお答えします。
先日、初回相談に1万円かかる「プロのFP」にライフプランの相談に伺いました。FPへのイメージは「保険を売る人」だけだったのですが、印象が一変しました。

まともなFPさんに
まともな準備をして相談に行くと
まともなアドバイスをもらえます
実は新卒1年目でFPに相談に行って大失敗をしたことがあります。ただ、現在は自分自身でFP試験の勉強もしたり、お金の情報発信をしたりと、かなり実力がついています。
今回の相談では満足行くアドバイスを得られました。
成功したからこそ見えた、プロFPへの相談するための準備事項と、実際の相談で得られた3つのことをお話します。
プロFPへ相談するなら最低限の準備が必要


FP相談を受ける際、「準備しなくていいですよ」と言われることがあります。ただ、実際には入念な準備をした方が、お互い有意義な時間を過ごせます。
FPとは「お金への不安を解消するためのアドバイスをする」仕事です。「お金の不安の原因を整理してあげる仕事」とも言えます。
彼らが始めにやることは収支の見える化です。相談者と少し話しただけで、家計状況と将来のキャッシュフローを超能力のように当てることはできません。必ず、元データが必要になります。
最低限の準備すると話が早い
相談当日にやることは、あなたの貸借対照表(BS) や 損益計算書(PL) を作ることです。お金の基礎データを整理して持っていくことで、お金の状況や流れを可視化してもらえます。
下記のような、収入・支出・資産・負債のデータが必要です。
収入の資料は簡単に集められますが、支出と資産状況は準備が必要です。私は2つの表を持っていきました。
支出データは家計簿が必要
家計簿があれば解決です。つけていない人は難しいですが、わかる範囲で思い出しましょう。支出データが無いと家計診断は厳しいです。
わかる範囲で構わないと言われますが、当然、正しい数字の方がアドバイスも具体的になってきます。
私はこんなのを整理して持っていきました。(数字はサンプルですw)
支出項目 | 年額 | 月額 | 備考 |
---|---|---|---|
基本生活費 | 2,040,000 | 170,000 | 食費、光熱費、通信費、 美容衣類、自己投資、小遣いなど |
特別生活費 | 720,000 | 60,000 | 旅行、スキーなど |
住居費 | 1,380,000 | 115,000 | 家賃、住宅ローン |
保険料 | 60,000 | 5,000 | |
教育費 | 0 | 0 | |
家電メンテ費用 | 120,000 | 10,000 | 家電の買替えサイクル等を考慮 |
合計 | 4,260,000 | 355,000 |
家計簿をつけていない方はこちらの記事を参考にしてください。
資産と負債のデータは各口座のお金をまとめる
収支がわかれば、あとは資産と負債をまとめるだけ。
資産は簡単で、銀行・証券・保険など自分の持っている口座にログインするだけです!
負債も借金やクレカの残高の情報をまとめるだけです。住宅や車のローンも忘れずに記載しましょう。
こちらも具体例を載せておきますね。(数字はサンプルですw)
資産 | 負債 | ||
---|---|---|---|
預貯金 | 3,600,000 | クレカ残高 | 400,000 |
個別株式 | 1,000,000 | 奨学金 | 600,000 |
投資信託 | 1,000,000 | 住宅ローン | 0 |
確定拠出年金 | 500,000 | 合計 | 1,000,000 |
生命保険 | 100,000 | ||
合計 | 6,200,000 | 純資産(資産−負債) | 5,200,000 |
注意点としては、生命保険は解約返戻金額を書きます。「万が一に支払われるお金」ではなく「いつでも受け取れる解約返戻金」を記載しましょう。
「事前準備不要」と言われたら?
2回以上相談に行くことになります。
「保険相談ショップ」などの店頭FPに多いです。事前準備不要ですが、初回相談ではどんな不安を持っているのかを聞き出すだけ。2回目でお金のデータを準備させる営業方針なので、「事前準備は不要」なんですね。






つまり、アドバイスをもらうには、
最終的には準備は必要なんです。
個人に合ったアドバイスをするには、その人のお金のデータは必ず必要です。二度手間にならないためにも、家計の可視化ができるデータを揃えてから相談しましょう。
プロFPに相談して得られた3つの知見


では実際に相談して初めて知ったポイントを3つご紹介します。
私自身はお金の知識は多いほうなのですが、それでも新たな発見が多かったです。前半の準備を正しく行うことができれば「まともなアドバイス」をもらえるはずです。
私は「結婚」「出産×2」「家購入」といったライフイベントを乗り越えられる収入・資産状況なのかを随時チェックしてる変態ですw そのための表が妥当なのかどうかを聞いてみました。
都内で子供を育てるなら「保育費」「塾代」は必須


まず、子供を2人育てるための費用について相談しました。子供を育てるための平均費用はこちらの記事で調べており、その数字をもとにしていました。
FPからのアドバイスは、「都内の子育てでは日本全体の平均値よりも「保育費」「塾代」は高くなる」とのことでした。
保育費は2歳までかかる
共働き夫婦の場合は、必ず保育園に預ける必要があります。
2020年時点の制度では、0~2歳まではお金がかかります。3~5歳は無料になりました。
保育費は自治体や認可・非認可によって変わります。ただ、年収1000万を超えると毎月7万以上の出費になることもあります。年間ベースに直すと、80万円以上の費用なので、しっかりと考慮しておく必要があります。
私立なら塾代も必須
小学校は公立に通う想定だと、学校外活動費は21万円/年と言われています。(cf. 平成30年度子供の学習費調査)
都内で生活すると私立中学への進学を考える家庭が多いです。その場合、小学生時代に200万円以上は塾代がかかるのですが、それが漏れてました。


以前、四谷大塚で働いていたので、
学費の高さは身にしみてわかります。苦笑
中学から私立に行くためには、学校の勉強だけでは絶対に合格できません。四谷大塚やSAPIXといった、中学受験用の塾に通学する必要があります。
小1から行く必要はないですが、、小4から通わないとイイトコに合格するのは難しいです。少なくとも3年間で235万。無視できない金額になってきます。
住宅ローンはキャッシュフローが大事


次に家を買う場合のシミュレーションを相談してみました。子供がいる友人はほとんどが持ち家です。やはり、子供×賃貸の相性の悪さはありそうなので、気が早いですが聞いてみました。
2020/9頃は、固定金利の相場が約1%でした。私の想定でも住宅ローンは1%で考えていました。
ただ、FPからはもっと少なくても大丈夫!と言われる結果に。ポイントは家計のキャッシュフローの強さでした。
変動金利0.5%で考えてもOKな家計
変動金利は将来的にどうなるかわからないのが怖いところ。急速にインフレが進んでしまうと変動金利も一気に上がると思い込んでいました。
でも、実際には5年ルールと125%ルールがあります。
- 変動金利の元利均等返済で適用されるルール
- 5年毎に125%までしか返済額は上昇しない
- 当初金利が0.5%なら5年後は0.625%
- 元本均等返済では、半年ごとに利率が見直される
※返済額に125%上限がかかるだけで、裏では差額がストックされます
キャッシュフローとは、収入−支出で手元に残る現金が毎年いくらあるのかを指します。キャッシュフローが確保されているなら、少し上がった程度では家計は崩れません。






私の家計は毎年プラスを維持できる想定。
変動金利でも問題ないとアドバイスされました。
1.25倍程度は問題なく支払える家計なら、「変動金利の低金利を享受すべき」というアドバイスでした。
固定金利1%で考えないとダメな家計
逆に固定金利で借りるべきなのはキャッシュフローが弱い家計です。
「0.5%なら払えるけど、0.62%に増えたら厳しい」みたいな方は避けるべきとのことでした。そういった方は収入を上げるか、節約を見直すところから始めるべきですね。
生命保険は「会社の保障」が無いと算出できない


最後に、仮に子供ができたら生命保険をどう考えるべきか?をお聞きしました。
生命保険に入る目的は「遺族が生活を継続するため」です。ただ、保険だけで備える必要はなく、3つのレイヤーで考えるのが重要とのこと。
公的保障は誰もに関係のある遺族年金を指します。会社員なら毎月8.5〜14.7万もらえます。
ただ、意外と重要なのは会社保障です。私の勤務先は福利厚生で遺族への保障が含まれており、子供が大学になるまでは2〜5万円が毎月支給されます。
組合健保の方はぜひ調べてみてください。なお、協会けんぽでは遺族向けの保障は5万円の一時金のみです。
FPでは福利厚生は知ることができない
FPは公的保障は詳しいです。ただ、福利厚生は社外に公開されていないので、知る術がありません。
例えば、生活費が毎月30万かかるケースで考えましょう。
公的保障しか考えてくれないFPだと保険金額が上がってしまいます。
FPさんから「30万必要なのに10万しか保障がないですね。残りの20万を生命保険で補いましょう」と言われてしまいます。






でも、会社の保障が充実してるなら
必要な保険金額はもっと下げられます。
会社の保障も考慮してくれるFPなら結果が変わります。
私の勤務先では、不足金額は20万ではなく15万になり、保険の掛け金も安くなります。福利厚生を見誤ると無駄な保険金を払うことになるんです。
ここは相談者側も意識すべきポイントとのことでした。
正直、今回の相談に行くまで、FPには良い印象を抱いていませんでした…。
ただ、今回の相談で大きな発見がありました!






まともな準備をして
まともなFPさんに出会えれば
まともなアドバイスをいただけることがわかりました。
ツイッターで交流している人にもまともなFPさんは非常に多いです。正しく活用すれば、自分の生活を豊かにできそうですね。
私も上手く活用したり、時には相談に乗れるようになりたいものです。
支出を見える化するための方法を整理してみました。
家計簿がめんどくさければ、バランスシートだけでも作るのをおすすめします。
ライフイベントで必要な大きな支出はいくらかかるかを知っておくと便利です。
良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
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まさ