こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
財形貯蓄ってやってますか?私も少しだけ入金していますが、昔はこう思ってました。
一般・住宅・年金のどれにすればいいんだろ?
実は財形を貯める目的とは全く関係なく、年金・住宅財形を選択すべきなんです。
財形を正しく理解している人は少ないです。私のツイッターで実施したクイズも正答率は低いものでした。
【第19回 #金融リテラシークイズ 】
— まさ@金育SE (@kinikuse) April 5, 2020
新年度ということで、会社の福利厚生関連の出題です😁
日本には財形貯蓄という資産形成制度があります✨
企業によっては福利厚生の一環で用意がありますね👍
「次の文章で間違っているのはどれ?」
解説は土曜日に公開します😆#金育
「年金財形は60歳まで引き出せない」だけが誤りでした。実は60歳以前でもペナルティを払えば引き出せます。
教えてもらう機会が少ない財形貯蓄について、一緒に勉強していきましょう。
財形貯蓄制度はそもそもナニカ?
そもそも財形貯蓄制度は国の制度です。
社員は各々のライフステージにおけるイベント(結婚、出産、マイホーム購入など)で必要となる資金を、給与天引きにより確実に貯蓄することができます。
独立行政法人 勤労者退職金共済機構 勤労者財産形成促進法とは
企業によっては、天引き金額へ奨励金を出しているところもあります。私の勤務先も毎年1%の報奨金がもらえます。
財形の種類で税率が異なる
財形には3種類あります。
種類 | 引き出しタイミング | 税率 |
---|---|---|
一般財形 | 積立から1年経過後 | 20% |
年金財形 | 60歳以降 | 0% |
住宅財形 | 家の購入かリフォーム | 0% |
一般財形は、気軽に選びがちな区分です。無目的に引き出せるため私の友人もコレを選ぶ人が多いです。ただ、実際は運用利益に20%課税されてしまい旨味が少ない…どうせなら非課税の制度にすべきです。
住宅財形と年金財形は、元本の550万円までは税金がかかりません。運用の基本は少しでもコストを下げることなので、20%もコストダウンできるのは驚異的な制度になります。
ただし、この2つにはデメリットがあり、引き出しタイミングが指定されています。用途が縛られることに抵抗感がある方にとっては不快感を感じるかもしれません。
…そんなアナタに朗報があります。笑
年金/住宅財形はいつでも払い出し可能(ペナ有)
あまり知られていませんが、抜け道があります。
要件を満たさない場合、5年遡及課税で過去5年間(60ヶ月)の利子に課税されます。ただし、貯蓄商品によって課税方法などが異なる場合があります。
独立行政法人 勤労者退職金共済機構 よくある質問
住宅財形を「家」に使わない、年金財形を「老後」に使わないとしても、直近5年分の利益に課税されるだけで良いんです。
住宅財形が有利なケース
例えば、こんなケースが考えられますね。
- 22歳から積立開始
- 40歳で子どものお受験費用が一時的に必要になった
- つみたてNISAなどは残り期間があるので引き出したくない
→ 住宅財形を解約して、直近5年分の利子を払っちゃおう!
一般財形を選択していると、18年間は20%課税され続けます。
でも住宅財形か年金財形にしておけば、13年分の利益は非課税ですみます!
財形貯蓄の区分変更はできない
私も住宅財形にしたい!
と思った方がいるかもしれませんが、、難しいです。
一般財形は、任意に別の金融機関の財形商品に預け替えることができます。
厚生労働省 財形貯蓄制度についてのQ&A
年金・住宅財形は、任意に別の金融機関の財形商品に預け替えることはできません。
一見、一般財形から別の区分への変更はできるように読み取れます。
でも多くの会社では、1つの金融機関とだけ契約を結んでいます。金融機関を変更せずに預け替えることはできないルールです。
それでも一般財形をやめたいときは
一応、抜け道があります。「解約&再契約」はルール上できます!
- 預け替えは禁止
- 解約してから、再契約は禁止されていない
総務部?人事部?と相談してみましょう。
運用商品が勤務先ごとに違う点は注意!
1つだけ注意があります。
そもそも財形貯蓄は、勤務先が契約している金融機関の商品を購入する制度です。しょぼい商品を契約するくらいなら、つみたてNISAの方がよっぽど良いこともあります。
iDeCoで選べるのと同様に何でもありです。
商品 | 期待利回り |
---|---|
ただの預貯金 | 0.01% |
貯蓄性保険 | 0.5% |
日本債券 | 1.9% |
日本株式 | 1.6% |
全世界株 | 5.4% |
仮に銀行系の企業で、「ただの預貯金」しか選べない場合はほとんど利益が見込めません。
さっさとつみたてNISAした方が期待収益率が高いので、そこは見極めが必要です。
いかがでしたか?
財形貯蓄制度は天引き貯蓄の入門編として広く活用されている制度です。会社員になったら、契約内容を確認してから契約しても良いですね。
相場環境が荒れてるときこそ、コストメリットのある制度を調べるよい機会かもしれませんね。
第19回金融リテラシークイズは「一般NISAとつみたてNISAはどちらが有利か」考えていただきました。
第18回金融リテラシークイズは「インサイダー取引」を理解するためのクイズを出題しました。
第17回金融リテラシークイズは「教育費がいくらかかるのか」をテーマに詳細に分析しました。
良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
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まさ