投資の実践

持株会は入るべき?入らないべきか?【魅力的か考えるべし】

投資の実践
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悩む人
悩む人

持株会ってやっぱ加入した方がいいのかな?

でも今まで投資したこと無いのに損したら嫌だなぁ…

こんな疑問を解消します。

結論からいうと「ナニも考えず加入するのはおすすめできない」です。

まさ
まさ

持株会へ入る理由を
自分の言葉で人に説明できますか?

実は「持株会に入るべきか?」という論点は間違ってます。

あくまで投資なので「勤務先はお金をだしたいくらい魅力的な銘柄か?」で考えないと失敗します

軽く考えがちな持株会との付き合い方について一緒に勉強してみましょう。

この記事で分かること
  • 持株会制度のメリット・デメリットがわかる
  • 持株会に関する4つの代表的な戦略がわかる

勤務先の持株会に入るべきか?入らないべきか?

先輩に相談すると「とりあえず入っときなよ」と曖昧な回答がほとんど。

新入社員に取れる選択肢はこの2つ。

  1. よく分かんないけど、、買ってみるか
  2. よく分かんないから、、買うのはやめよう

でも持株会制度を正しく理解できていれば「Xという理由で、買ってみよう」と考えられます。

買う/買わないを決めるために、メリットとデメリットから整理してみましょう。

会社が持株会を用意するメリット

会社のメリット
  • 「物言わぬ株主」を増やせる
  • 社員の忠誠心が高まる

会社にとって一番のメリットは「物言わぬ株主」を増やせることです。上場企業の株は誰でも購入できるので、時には競合他社から敵対的買収(TOB)を仕掛けられることがあります。2022年にもSBI証券がTOBをしたことで大きなニュースになっています。

TOBを仕掛けられても敵対的買収に応じない「物言わぬ株主」としての持株会がいれば、本業に集中できます

また社員の忠誠心も高められます。株価が下がると社員も困るので、業務を頑張ってくれる社員が増えますね。

会社が持株会を用意するデメリット

デメリットは、、、特にありません。笑

強いて言えば、持株会を運営するためのコストがかかることが挙げられます。ただし、メリットに比べれば、そこまで大きなデメリットにはなりません。

従業員が持株会に入るメリット

従業員のメリット
  • 自社株が割引価格で安く買える
  • 給与天引きで自動化できる
  • 1,000円から少額投資できる

株を割引価格で買えることが1番大きなメリットです。

日米の上場企業に務める友人に調査すると、会社によってはこんなメリットがあるようです。

  1. 購入時に5%, 10%など奨励金がもらえる
  2. 将来、株を買う権利を安く買える
  3. 過去半年間の最安値で一定額を買付できる

1は分かりやすいです。私の勤務先では1万円で1.1万円分の株が手に入りますLINE証券が不定期開催していたタイムセールが常に開催されてる感じですね。笑

2,3も基本は同じです。通常よりも安く買えるのでお得ですね。

従業員が持株会に入るデメリット

正直デメリットが大きすぎるんですよね。。。大きなデメリットが3つあるので詳しく解説します。

従業員のデメリット
  • 収入と資産形成が勤務先に依存
  • 冷静に売却できない傾向
  • 機動的な売却自体も難しい

収入と資産が勤務先に依存しすぎる

リスク分散の観点から考えると、収入と資産の両方を勤務先に依存する形は大きなデメリットになります。

会社の業績が落ちた場合、給与やボーナスが減給されるだけでなく、株価も下落する可能性が高くなります。あなたの資産の大半が持株会では、収入だけでなく金融資産まで一緒に目減りします

特に、リーマンショックのようなリストラが盛んに行われた不況はやばいです。仕事だけでなく、資産も一気に失い、生活に困窮する可能性が出てきます。最悪の場合は、勤務先が倒産して収入と資産の両方を失う事態が想定されます。

冷静な売却判断が難しくなる

アタリマエなんですが、持株会は個別株投資の一種です。安く買って高く売るという基本を守りづらいデメリットがあります。

本来、個別株投資をするにはたくさんの情報を分析する必要があります。

でも「勤務先のことは自分が一番知ってる、自社株は下がらない」と変な自信を持ってしまうことがあります

実際、私の周りでもコロナ初期には「2020年に株価が下がるだろう」と言いつつも、「株を売る気はない」と矛盾した発言の社員が非常に多かったです。結果的には株価は上がりましたが冷静ではなかったと思います。

すぐに売却できない

冷静な判断を持って売却を決断しても2つの理由からすぐに売れない会社が多いです。

  1. 最低売買数量が貯まっていない
  2. 会社への売買許可申請が必要

日本株の最低売買数量は100株単位と決まっています。例えばソニー(6758)の場合は株価が約1万円ですから、100万円貯める必要があります。毎月の積立金額によってはそんな金額なかなか貯まらないので売買できないのです。

またインサイダー取引防止のために申請が必要な会社も多いです。財務部などの所属部署によっては売買許可申請がなかなか降りない部署もあります。場合によっては、売買可能時期が年4回だけと厳格に決められてる会社もあります。

で、持株会は入るべきなのなの?

悩む人
悩む人

デメリットはわかったけど、結局どうすればいいの?

まさ
まさ

ごめんなさい。

正解はないので自分で判断しましょう

買うべき株式かどうかは勤務先に依存しますし、資産形成への考え方でも大きく変わってきます。

特に「持株会に入るべきか?」という論点は間違っていて、「XXXXという株を買うべきか?」という論点で議論すべきです。

でもそれだと、この記事を読んでいただいた意味がなくなるので、代表的な持株会投資スタイルを挙げておきます。

持株会で取るべき選択肢
  1. 加入して、ずっと持つ
  2. 加入して、定期売却
  3. 加入して、定期預金の感覚で売る
  4. 加入すらしない

その1:持株会に入って、持ち続ける

まさ
まさ

役員を目指すなら「持ち続ける」のもアリですが…

この戦略をおすすめできる方は少ないです。

もしもあなたの勤務先が「長期的な成長が見込める」とか「高配当株として有名」なら持ち続けるのはとても良い選択肢です。例えば、MicrosoftやAppleで働いている方とかめっちゃ羨ましいです。

ただでさえ魅力的な株なのに「割引価格で買える」なんて最高ですね\(^o^)/

その2:持株会に入るけど、定期的に売る

まさ
まさ

私はこの「定期売却」パターンです!

毎月買えるだけ購入して、100株貯まるたびに売り払います。

「割引価格で買える」というメリットを享受しつつ、株を保有する期間を短くすることで、暴落リスクを最低限に抑えています。

個人的には持株会のデメリットを抑えつつ最大のメリットを受ける最強パターンだと思っています。

あなたの会社が下記に当てはまる場合は要注意!保有期間が長くなるのでおすすめしません

  • 株価が大きすぎる
  • 毎月の積立金額が少なすぎる

その3:持株会に入って、現金が必要なときに売る

まさ
まさ

会社の先輩は、持ち家の頭金にする人が多いですね。

私の周りではこのパターンが一番多いです。先輩に聞くと、天引き貯金の一種として持株会を利用してるとのこと。

ただ、、、株式分析をしない人がほとんどなので1番危ういパターンとも言えます。

自社の企業分析をした上で、この選択を取ってる人は非常に少ないので、リーマンショックのような不況に陥ったときにどうなるのか。。せめて現金も多く確保していることを祈るばかりです。

その4:持株会に入らない

まさ
まさ

会社によっては、買わないことが最適解になるでしょう…

当然買わないことも選択肢になります。

勤務先を冷静に評価したときに、長期取引したくない企業だったら買わない方が良いです。

どうしても気になる方は、自分が保有する期間に株価が下落する確率と、奨励金で儲かる確率を比較しましょう!


持株会についてお話してみました。

持株会との向き合い方
  • 「持株会への加入するか?」ではなく、「その企業の株を買うかどうか?」で考えないとダメ
  • 加入するなら売り方戦略を考えておくべき

社会人になって最初に触れる投資が「持株会」という人が多い気がします。

「労働者目線」では十分に知ってる会社ですが、「投資家目線」ではなかなか難しいのではないでしょうか。良い機会なので、「自分が投資すべきか?」「勤務していなくても魅力的か?」などをじっくり考え直しみましょう。

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投資に興味がでてきたら、まずは本を1冊読むのが手っ取り早いです。私が始めに読んだ本をご紹介します。

社会人になったら「持株会」以外にも考えるべきことは多いです。新社会人に求められる投資についてまとめました。

私も持株会をやっていますが、それ以外にも色々な制度を活用しています。


良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。

まったり更新していくので、Twitter(@kinikuse)やFeedly, RSSに登録くださると幸いです。

まさ

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