こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
2020年11月5日に行われた三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングに参加してきました。2回目の参加です。
おそらく最も有名な投資信託であるeMAXIS Slimの運用会社です。「業界最低水準の運用コスト」を目指していることもあり、つみたて投資のシェア4割以上を誇るようです。
もちろん私もeMAXIS Slimを積立てています。笑
前回のブロガーミーティングでしっかりとファンになったのですが、今回もいいお話を聞くことができました!
毎回、色んなブロガーさんが記事化しています。私は気になった部分だけ記事に残しておきます!
三菱UFJ国際投信はどんな会社?
冒頭でも述べましたが、2020/11/5にフルオンラインで実施されました。主催企業のご紹介はこんな感じです。
個人向けの情報発信頻度が高いのも特徴の1つです。同様の運用会社に「ひふみ投信」がありますが、やはり顔の見える運用会社は支持を集めやすいのは知っておいても良いでしょう。
ブロガーミーティングの概要
前回に引き続きオンライン開催でした。前回は質疑応答のみでしたが、今回は講演30分が追加され、ファンド運用の基本を学ぶことができました。
本業で運用サイドに移ったばかりで
大変勉強になりました。笑
『インデックスファンドに関するパフォーマンス要因』
ファンドマネージャーの方が登壇しての講話でした。
公募投信だけでなく私募ファンドやETFなど約100本を運用しているらしい。1人で100本も見るのすごいですね。。
運用面で大変なのは?
通貨や投資の規制が厳しい国の商品購入。
例えば、サウジアラビアは株式を購入する際に、申請がめちゃくちゃ多い。口座を開くのに1年かかった。
投資信託ならではの問題のようです。個人で全世界の株を購入しようとか考えたこともないですが意外なハードルがあるんですね。笑
投資信託を利用する理由の一つに「楽ちんだから」があります。個人が色んな国で取引するのは「現実的にムリ」だと思い知りました。
インデックスファンドでは何銘柄取引してるのか?
日本株ファンドは国内で売買ができるので、最大2000銘柄を同じ日に売買することも多い。 一方で、海外ファンドでは取引回数が増えるとコストがかさむ。先物でコストを下げつつ、ある程度の金額でまとめて売買を行うことが多い。
日本は為替取引が不要だから売買しやすいんですね。
また、現物だけで投資信託を運用していると思われがちですが、先物も利用してるのは意外じゃないですか?
先物を利用することで、売買コストを下げることができます。売買は取引毎にコストがかかってくるため、取引回数を減らすために先物も利用するんですね。
このあたりはブロガーでも知らない方がいるようで、専門的な話が聞けて面白かったですね。
高額発注で緊張しないの?
一回の売買で1兆円の発注になることもある。ただ、3人で発注確認をしている。
発注時の承認フローが強固なようです。
確かに新卒で一兆円の発注をするのは絶対びっくりしますよね。上長承認が2回もあれば、変な発注はなさそうです。
運用で気にしてるのは?
3つ気にしてる。
1. 今、売買すべきなのか?
2. 売買案(投資判断)が適切なのか?
3. 売買コストが適切か?
売買タイミングを気にしてるのは意外でした。インデックスファンドの場合は、毎日簡単な取引をするだけだと勘違いしていました。
例えば大統領選を取ってみても、為替・株価が一瞬だけ変化することがあります。その一日だけ大幅に下がったタイミングで大量に購入してしまうと馬鹿にならないコストが発生します。それを避けるためにも「今、売買すべきなのか?」は大事なようです。
少しでも無駄なコストを下げるためにファンドマネージャーの苦労が見えましたね。
ベンチマークとずれるのはなぜ?
アメリカではベンチマークでは30%の課税がされる。でも運用商品では10%しか課税されない。アメリカ比率が60%あるので、20%×60%=35bpsの差分が出る。
ファンドの銘柄の評価時に、直近価格を利用してる。日本株のみ当日時価、海外株のみ前日時価を利用しているので差分が発生する。
ベンチマークとファンドでは課税計算が異なるのは初めて知りました。めちゃくちゃ貴重な情報ですね。
確かに日本で運用してるS&P500ファンドは税金の仕組みが全然違いますよね。ここまで含めて考えると、インデックスファンドのリターンが少しずれるのは仕方ないことです。
ファンドマネージャーの評価にもつながってくるw
とはいえ、大きくずれると評価も下がるようでした。頑張って欲しいです。笑
前回、コロナの大量解約でREIT商品が下方乖離した例がありましたが、その後発生してますか?
事前に私から質問した内容です。
大量解約があった商品もあったが、コストが安定してきたため足元ではマイナスを取り戻しつつある。
インデックスファンドの場合、急激な資金流出入があると売買コストが嵩みます。経済が大きく変化下タイミングで下方乖離するのは仕方がありません。
コロナ禍も進んできてコストが安定してきたのは良かったなと思います。
他社ETFと違ってMAXIS米国株ETFで分配金が低いのはなぜ?
1. 運用期間が他社よりも短い
2. 資金流入が多かったため、分配金が希薄化された
気付きませんでした。流石は投信ブロガー達、厳しいです。笑
ただ、おっしゃってた理由は至極まっとうですね。そもそもETFは法律上、分配金をごまかせません。新しい人気ETFなので、分配金が少なかったのは仕方がないです。
最近工夫している点は?
Pythonでスクレイピングして他社の運用報告書をDBに補完している
まじ!すごいな!
私が以前働いていた証券会社のトレーダーも自席でPythonのプログラミングをしていました。高度にITが進歩してきた今は誰もがプログラミングくらいできないといけないんですね。
ただ、個別株の報告書情報はすでに電子化されています。運用サイドの帳票DBが電子化されていないのは少し意外でした。。4年前に欧米のトレーディングフォーラムに参加した時は、海外では余裕でできてた気がします。。日本が遅れてるのかな…気になる。
株式の売買案作成は自動化できている。債券もある程度は自動化できている。
ここはかなり気になっちゃいました。
売買案の作成まで自動化できるなら、トレーディングも自動化できるはずなんですよね。無駄な人件費を削減するためにも海外のようにトレーダーをリストラして外部委託して欲しいと感じてしまいました。
他にも工夫してる点はあるけど、企業秘密だから言いたくないw
競争力の源泉ですもんね。笑
SE的に気になった質問
私の本業(証券SE)的に2つの質問は気になっちゃいました。
在宅で困ってること
海外株は余裕。日本株は大変。私募ファンドの申込みが14時や15時に駆け込みがあるので困る。責任者が出社してる。
ここは日本企業の闇が見えました。。
IT企業としてはお手伝いしたいと感じますが、業界ルールを一から変えていかないと難しいかも知れませんね。
ファンド統合を進めて欲しい(eMAXISとeMAXIS Slim)
システムのハードルが高い。運用会社だけでなく信託銀行など全体で対応が必要。
なるほど。。貴重なご意見ですね。笑
参加して思ったけど、やっぱりeMAXIS Slimは良い商品
私の投資商品はeMAXIS Slimシリーズがメインです。
前回のブロガーミーティングでも感じましたが「透明性が高く低コストな運用」が心に響きました。
どっちに投資するかというと、間違いなく2ですね。「投資」を「信」用して「託」すに値する会社でした。
これからも暫くはeMAXIS Slimシリーズを積立て続けていきます。
前回のブロガーミーティングの感想も記事にしています。
セミナーではないですが、投資家オフ会でもためになる学びがありました。
6月に参加した金融庁のセミナーも有意義でした。
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良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
まさ