投資のメンタル

10万円給付とメンタルアカウンティング【心の会計】

投資のメンタル
この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク

こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。

コロナへの経済対策の一環として、全国民へ10万円が給付されます。気になるのは10万円の使いみちです。

棚ぼたで得られたお金は浪費されがちです。それは学問的にも示されており、みなさんがご存知かどうかをクイズに出してみました。​

​この問題の答えはもちろん「お金の入手方法で価値が変わること」です。

今回はメンタルアカウンティングについてご紹介した上で、その対策も考えてみます。

この記事でわかること
  • メンタルアカウンティングはお金に色を付けること
  • 「取得方法」「使用目的」「比較方法」の3つの観点で発生すること
  • それぞれで浪費しないで済む対策方法

メンタルアカウンティングは行動経済学の一種

メンタルアカウンティングとは、同じ金額でも、入手方法や目的によって無意識にお金の重要度を分けてしまうことです。行動経済学の一種ですね。

1985年にリチャード・セイラー氏が提唱した概念です。この方は、ノーベル経済学賞も受賞されており、行動経済学の権威です。

お金を使うときに、その取得方法や状況によってお金を差別してしまうんですが、若干イメージしづらいです。例を出すとこんな感じ。

  • コンビニに売ってる350円のスイーツ
  • ディズニーの350円のチュロス

どちらのパターンでも350円の価値は同じはずです。でもディズニーのチュロスのほうが気軽に買っちゃいますよね?

現金の価値が変動する例です。

具体的には3つのパターンがあるのでじっくり見ていきましょう。

メンタルアカウンティングの3つのパターン

お金に色をつけてしまうメンタルアカウンティングには3つのパターンがあります。

取得方法:苦労したお金

お金を受け取った背景によって異なる価値を感じます

もしあなたが「旅行行きたい!」と思ってるとしたら、どちらのお金を使いますか?

取得方法の違い
  1. 汗水垂らして稼いだ毎月の給料
  2. 掃除してたら突然見つけたタンス預金

おそらく2のタンス預金を突然見つけたとしたら、「しめしめ…」と思っちゃうのではないでしょうか。

一時的に増えたお金がなくなったとしても、あまり慎重に使わない傾向があります。一方で、苦労して得たお金は慎重に使いみちを吟味するようです。

罠の回避方法

予定外に手に入れたお金は、一度銀行口座に入金する

一度口座に入金すれば、頭を冷静にしてから扱い方を考える事ができます。変に興奮して無駄遣いすることはなくなります。

使用目的:旅行と日常

お金の利用状況によっても価値が変わってしまいます

  1. 普段のランチで500円の豚汁セットと1000円のとんかつセットを悩む
  2. 旅行先で1000円の海鮮丼ではなく1500円の握りセット即決する

この例では同じ「500円」の差ありますが、普段は質素でも旅行では豪勢な意思決定をしてしまう方が多いです。

罠の回避方法

事前に用途別の予算を設定する

基本的に冷静な判断ができるように心がけると、無駄な出費は減っていきます

私も旅行先では良いものを食べたいです。ただ、旅行では事前に予算を設定しておきます。もちろん柔軟に変更しますけどね。笑

比較対象:新車のオプション

お金を使うときに、比較対象の金額が大きくなると出費しやすくなります。次の例だとどちらが抵抗感なく買えそうですか?

  1. 部屋で使うためのスピーカー10万円
  2. 400万の車のオプションとしてのBOSEのスピーカー10万円

家で使うように10万円のスピーカーはなかなか買えませんよね。でも車のオプションとして提示されたら「もうこんなに出費してるんだしいっか」となる可能性が高いです。

これは結婚式や新築の内装などでも見られる光景ですね。

罠の回避方法

商品ごとに、適正価格を調べる癖をつける

少しめんどくさいですが、冷静な判断をするためにも価格比較サイトなどで検索するのが良いですね。

結婚式とかも、プランナーさんが提案してくるオプションよりもメルカリで購入した方が安いことが多いです。手間も含めて考えたときに、適正価格かどうかを判断したいですね。

コロナ対策で10万円給付されます

総務省の特設サイトもあります

コロナによって、日本経済の深刻な影響が懸念されています。2020/4/20に10万円の特別定額給付金が支給されることが決まりました。

「新型インフルエンザ等対策特別措置法の緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある。医療現場をはじめとして全国各地のあらゆる現場で取り組んでおられる方々への敬意と感謝の気持ちを持ち、人々が連帯して一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服しなければならない」と示され、このため、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行う

総務省  特別定額給付金

決定に至るまでは、旅行券やお肉券など特定の用途で使ってもらいたい趣がありました。コロナショックで低迷した経済を復活させるための支援という意味も含まれています。

さて、10万円給付の使いみちは?

メンタルアカウンティングを知ったあなたに質問です。

まさ
まさ

10万円は何に使いますか?

この10万円は、感覚としては「棚ぼたで突然出てきたお金」と感じる方が多いですね。

幸い、今はお金の浪費先がないので、がっつり遊ぶことはできません。でも、人間の性質を理解した上で、どう使うのかを考えてみたいですね。


いかがでしたか?

メンタルアカウンティングとは
  • メンタルアカウンティングは「お金に色を付けること」
  • 棚ぼた資金は浪費しやすい
  • 特別な状況は浪費しやすい
  • 高い買い物のついでだと勢いで買いやすい

あるあるな経験は誰でもありますよね。私もスキーに関しては、普段の節約の気持ちを忘れがちです。でもメンタルアカウンティングを知ってからは、本当に買うべきかよく考えるようにしています。

深く考えずに資金を使ってしまうのではなく、その場の雰囲気で使わないようにしたいですね。

10万円もそろそろ給付され始めます。みなさんも使い方は今一度考えてみてください。

スポンサーリンク

第19回金融リテラシークイズでは財形貯蓄について学びました。

第11回金融リテラシークイズでは20代の貯金額が5万円しかないことをご紹介しています。

第10回金融リテラシークイズでは、行動経済学の理論であるサンクコストについてご紹介しています。


まったり更新していくので、Twitter(@kinikuse)やFeedly, RSSに登録くださると幸いです。

良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。

まさ

タイトルとURLをコピーしました