こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
「年収1000万」って響きがいいですよね。笑
ただ、現実としては手取りがめちゃくちゃ良いわけではありません。ツイッターでクイズを出題しています。
【第24回 #金融リテラシークイズ】
— まさ@金育SE (@kinikuse) May 3, 2020
今週は税金の出題です💡
年収1,000万円の会社員は25人に1人いるようです😮
社会保険料のサイレント値上げが問題になってますが、手取りがいくらなのかが大事ですよね🤔
「独身の会社員で年収1,000万円の手取り収入はおよそいくら?」#金育
多くの方の予想通りで、正解は「730万円」です。
「年収」は税金や社会保険料が引かれる前の1年分の収入を指します。かなりの金額の天引きを食らう上に、いろいろな制度の恩恵を受けられない残念な年収です。
具体的な数字とともに、「年収1000万」の実態を分析してみましょう。
年収1,000万の人は25人に1人
そもそも日本人のどれくらいの人が年収1,000万円をもらっているのでしょうか。
国税庁の民間給与実態統計調査 平成30年によると、年収1000万円以上は4.9%だそうです。
ただし、男女差も結構ありますね。
- 男性:13人に1人(7.7%)
- 女性:83人に1人(1.2%)
女性管理職が少なく、パートなどの非正規雇用の割合も多いため、男性のグラフとは全く異なる形状になっています。
いずれにせよ、給与収入1,000万円には小学校のクラスに1,2人程度しか到達できないという事実がわかります。
年収1,000万でも手取りは多くない
では、そんな稀有な1,000万プレイヤーはリッチな生活を送っているのでしょうか?
残念ながら、答えはノーです。
かいけいセブンさんの税金計算ツールを使うと手軽に算出できます。
このように、所得税・住民税・社会保険料を合わせて271万円も天引きされてしまいます。
手元に残るお金は729万円のみです。ボーナスを1.5ヶ月×2回だとすると、毎月48.6万円での生活です。結構衝撃ですね。。
タワーマンション借りて
良い車乗ってうぇーいは難しいかも…笑
ちなみに2020年からは天引き額が増えます。。
給与所得控除の上限が15万円減った
税制改正によって、税金が増えました。年収850万円以上の人は負担が増えています。
- 給与所得控除:215万→195万に削減(年収850万以上)
- 基礎控除:一律10万円増加
具体的な税金額で言うと、1000万の場合は45,600円負担増です。今後も高所得者への課税増加の流れは変わらないでしょう。
収入と手取りが逆転することは一応ない
死ぬ気で稼いでも天引きが増えるなら意味ない…と思ってしまいます。。
ただし、忘れてはいけないのは、天引き額が多いと言っても年収の増加と手取りが逆転することはアリマセン。
このグラフをみてわかるように、年収が上がると、手取りも必ず上がります。所得税が占める割合もうなぎのぼりですけどね。笑
ただし、、利用できない制度が出てくるので、その点は考える必要も出てくるかもしれません。
損1:児童手当は減額される
もし3歳未満の子どもがいる場合、1人あたり年18万円の手当が支給されます。
ただし、年収1,000万円世帯では支給額に制限がかかり、年6万円しかもらえません。
正確には、内閣府の児童手当Q&Aの表にある、月額支給額が一律5,000円に制限されてしまいます。
損2:高校の学費が無料にならない
国公立か私立かに関わらず、高校の学費が免除される制度があります。(高等学校等就業支援金制度)
こちらにも所得制限があり、公立高校の授業料を1000万円世帯では年間11万8800円支払うのに対し、910万円以下の世帯では0円とまるまる浮くことになります。
いかがでしたか?
コロナで年収が減少する懸念が出てきたのに関連して、そもそも年収と手取りの関係はどうなってるのかが気になって今回の記事を書いてみました。
あんまりイメージがつかない、年収1000万円の現実が感じられたのではないでしょうか。
今後、コロナ対策でばしゃばしゃ流出した税金は、高額所得者へのより一層の負担として上乗せされるはずです。年収1,000万を狙うのも大事ですが、天引きされない収入を得ることも必要そうですね。
みなさんも自分の年収のうち、どんな天引きがされているのかを確認してみてください。
第23回金融リテラシークイズは「金融商品の比較ツール」をご紹介しました。
第22回金融リテラシークイズは「ゆとりある老後生活」について出題しました。
第19回金融リテラシークイズは「一般NISAとつみたてNISAはどちらが有利か」考えていただきました。
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まさ