こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
あなたが入ってる生命保険の利回りはどれくらいですか?
勘違いしてる人が多いのですが、生命保険は効率的な投資方法とは言えません。営業マンがたまに「150%のリターンが得られます!」とか言ったりしますが、これはただの最終利益。
金融商品を比較するときは、普通は「利回り」というモノサシで比較します。保険の年間利回りを計算すると…結構低いんです。
正しく保険を評価するために「利回り」の使い方をまとめておきます!
あなたの保険の利回り知ってますか?
保険の営業マンが言ってくるのは返戻率150%くらいが多いですかね。
でも本当は利回りを見るべきなんですよね。。
基本的には教えてもらえません。金融商品を比較するモノサシである「利回り」をはじめにお見せした上で、じっくりと解説していきます!
資産 | 30年後の資産金額 (返戻率) | 年利回り |
---|---|---|
預金 | 0% | 0.01% |
生命保険 | 150% | 1.7% |
債券運用 | 175% | 1.9% |
世界株運用 | 384% | 5.4% |
営業マンの保険の売り方
保険の営業マンは2つの方法で保険を売ってきます。
リスク移転目的で加入する保険は正しいです。保険とは急には対応できない突発的なネガティブイベントへの備えとして活用する仕組みです。
一家の大黒柱が死んで、遺された家族が生活できなくなるなら生命保険に加入しておく必要がありますね。
ただし、運用目的で加入するのは、おすすめできません。営業マンは利回りを意図的に隠しているからです。(知らないとしたら知識がなさすぎる)
返戻率が高いと利益が大きい?
営業マンは「返戻率が150%もあるよ!すごいでしょ!」と言ってきます。
- 保険金の満期払い込み後にもらえるお金
- 返戻率 = 最後にもらえる金額 ÷ 払込総額
「最終的にもらえるお金が50%増えてるよ!」という論調です。この数字だけで意思決定するのは間違っています。
加入者視点から見ると、元本保証されている商品です。銀行預金と比べるのが正しそうですが、、運用目的の保険なら金融商品と比較すべきです。
株や債券などの金融商品は「年間利回り」で比べるのが一般的です。生命保険も金融商品と同じ土俵に上がってもらいましょう。
生命保険の利回りの計算方法
利回りとは「投資した金額に対する1年あたりの収益割合」です。「年間収益÷総払込金額」で算出できます。
例えば、下記の生命保険で計算してみます。
まずは1年間あたりの収益金額を計算します。
年間収益= (225-5*30)/30 = 2.5万円
利回りは、総払込金額で割れば算出できます。
年間利回り = 2.5/150*100 ≒ 1.66%
満期返戻率150%という驚異的に見える保険も、利回り1.6%しかないってことがわかりました。
こんなの計算しないとわからないですよね。。営業マンから自発的に話してもらいたいです…
生命保険と投資信託の比較
では、金融商品の利回りと比べてみましょう。今度はリスク値もつけてみます。
商品 | 30年後の増加率 (返戻率) | 利回り | リスク |
---|---|---|---|
預金 | 0% | 0.01% | 0 |
生命保険 | 150% | 1.7% | 0? |
日本債券 | 175% | 1.9% | 1.9 |
全世界株式 | 384% | 5.4% | 18.3 |
30年後の増加率には雲泥の差があることがわかります。生命保険を投資目的で活用するのはおすすめできない理由が分かってきましたね。
つみたてNISAでeMAXIS Slim 全世界株式を買ったほうがいいですね。私ならそうします。
リスク違うじゃん…
という方もいるので最後に補足しておきます。
生命保険に入るべき人
生命保険を「リスク移転」のために活用したい人は入るべきです。
資産運用とは目的が異なりますし、ネガティブイベント時に利用できる金額も全く異なります。お金がないのに大黒柱が死ぬと困ります。だから入るんです
生命保険は不要な人
逆に、子供もいない独身は入る必要ゼロです。
30年間も運用するなら、株式のリスクも平均リターンに収束していく可能性が高いです。もちろんあなたのリスク許容度に依存するので、異常に低い人は保険を利用した方が良いでしょう。
むしろ検討すべきは収入保障保険ですが、生活防衛資金さえあれば基本的には不要です。生活防衛資金がわからない人はこの記事をご覧ください。
いかがでしたか?
生命保険会社は手数料ビジネスで稼いでます。お客様からお金を預かって、運用利益から保険金と満期返戻金を支払います。
当然、利回りも低くなってしまいます。
見た目が悪くなるので「返戻率」という用語で営業をかけてきます。
もしこれから生命保険を検討する方は「利回りは何%ですか?」と質問することをおすすめします。
良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
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まさ