NISA — 枠の充填と取り崩し順序の考え方
同じ金額を持っていても、どの口座に置いて、どの口座から先に崩すかで、手元に残るお金は変わります。NISAのような非課税の枠と、利益に約20%かかる特定口座とでは、税金の効き方がまるで違うためです。
LIFIREは、この積み立てと取り崩しの順序を、シミュレーションの中で自動的に処理しています。このページは「NISAを使うべき」といった制度の善し悪しの話ではなく、あくまで「ツールが内部で何をやっているか」を説明するものです。挙動を知っておくと、アセット・ロケーション推移のグラフも読み解きやすくなります。まだ動かしていない人は、LIFIREを開くから資産の入力を済ませておいてください。
対象画面
「投資」タブ → 運用戦略・NISA設定セクション(アセット・ロケーション最適化推移プレビューも同じタブ内)
世帯全体をまとめて積み立て・取り崩しを計算するため、本人・配偶者タブの切り替えはありません。
前提として、口座の種類は現金・特定口座・NISA・iDeCoなどに分かれています。以下では、お金が入ってくるとき(積み立て)と、出ていくとき(取り崩し)で、それぞれどんな順序で動くのかを見ていきます。
このページで分かること
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余剰資金を、どの口座へどんな順で積むのか
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取り崩しのとき、どの口座から先に崩すのか
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非課税枠を後ろに残す挙動が、なぜ効いてくるのか
積み立てるとき:高リターン資産をNISAへ寄せる
毎月の家計に余ったお金は、まず投資に回るぶんが計算されます。このとき、決めた目標の資産配分の中で、期待リターンが高い資産クラスから順にNISAの非課税枠へ入れていく動きをします。
将来いちばん大きく育ちそうな資産を非課税の器に入れておけば、その育った利益にかかるはずだった税金を抑えられます。 NISAの枠(年間・生涯・その月に入れられる上限)を使い切ると、あふれたぶんは特定口座に回ります。世帯に配偶者がいる場合は、本人のNISA枠を先に、続いて配偶者の枠を使う順で埋めていきます。
この配置のようすは、ダッシュボードの "アセット・ロケーション最適化推移" のグラフで確認できます。年齢が進むにつれて、資産の色分けがどう変わっていくかを追ってみてください。設定によっては、特定口座からNISAへ資産を移し替える "詰め替え" を有効にすることもできます。
取り崩すとき:非課税枠は最後まで残す
リタイア後、資産を取り崩す局面では、順序が逆の発想になります。生活費が足りないとき、LIFIREは次の順番で口座を崩していきます。
| 順番 | 崩す口座 | ねらい |
|---|---|---|
| 1 | 現金の超過分 | まずは手元の余剰現金から。売却も課税も発生しない |
| 2 | 特定口座 | 課税される口座を先に減らす |
| 3 | 旧NISA | 非課税枠の中でも、先に旧制度ぶんから |
| 4 | 新NISA | 非課税のメリットを、いちばん長く効かせるため最後に |
ポイントは、非課税であるNISAを列の後ろに置いているところです。 課税される特定口座から先に取り崩していけば、そのぶんNISAの中の資産は非課税のまま長く運用が続きます。逆に非課税枠から先に崩すと、非課税のうまみを早々に手放すことになります。
現金については、生活防衛資金として持っておきたい目標額を超えたぶんだけを取り崩しに使います。その目標額まで減ってきたら、そこは温存して投資資産のほうに手が伸びる順序です。どうしても足りないときの最終手段としては、生活防衛資金にも手をつける計算になっています。
iDeCoは取り崩しの対象に含めない
ひとつ知っておいてほしいのが、iDeCoはこの取り崩しの列に入っていない点です。iDeCoは受け取り開始の年齢や方法が制度で決まっていて、生活費が足りないから今月ちょっと崩す、といった性質のお金ではないためです。
上の1〜4の順序で崩されるのは現金・特定口座・NISAで、iDeCoはその外側で、設定した受け取り方に沿って別枠で扱われます。 取り崩しの計算とiDeCoの出口は別物、と整理しておいてください。
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積み立ての順序の裏側にある目標配分そのものは、投資の入力ページで設定できます。取り崩しの結果が資産全体にどう効くかは、ダッシュボードの資産推移とキャッシュフロー表で確かめられます。