暴落テスト — リタイア直後の暴落に耐えられるか
FIREでいちばん怖いのは、平均的な暴落ではなく「辞めた直後の暴落」です。まだ資産を取り崩し始めたばかりのタイミングで相場が3割4割と下がると、含み損を抱えた資産を売って生活費に充てることになります。売った分は二度と戻らないため、その後に相場が回復しても、資産の回復力が大きく削がれます。
同じ「4割下落」でも、40歳の積立期に食らうのと、退職した翌年に食らうのとでは結末がまるで変わります。これがいわゆるシーケンスリスク(暴落が来る順番のリスク)で、平均リターンだけの計算では見えてこない部分です。暴落テストは、この「悪い順番」を自分の手で選んで計画に一撃を加えてみる機能です。まだ試していない人は、LIFIREを開くから基本のプランを作っておいてください。
対象画面
分析ページ(/analysis)→「暴落テスト」セクション
世帯全体をまとめて計算するため、本人・配偶者タブの切り替えはありません。
このページで分かること
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リタイア直後の暴落がなぜ特別に怖いのか
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5つの暴落パターンの中身と、選び分けの狙い
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どのパターンを、自分のどんな不安にぶつけるか
「暴落テスト」と「ストレステスト」は別物
このページの暴落テストは、決まった5つのパターンを一時的に当てて「暴落なし」と比べる機能です。設定はここで完結し、通常の資産推移には影響しません。
いっぽう、発生年齢・下落率・対象アセットを自分で細かく決めた暴落を、計画そのものに常時織り込みたいときは、投資ページで解説している「資産運用」タブの「ストレステスト(暴落イベント)」を使います。こちらで加えた暴落は、ダッシュボードやモンテカルロにも反映され続けます。
なぜ「タイミング」で結果が段違いになるのか
積立をしている時期の暴落は、そこまで怖くありません。まだ取り崩していないので、安い価格で買い増せるボーナスタイムになることもあります。相場が戻れば資産も戻る、という回復が効くためです。
一方で、取り崩しに入った直後の暴落は話が別です。生活費のために、値下がりした資産を売らざるを得ません。売却で減った元本は複利の土台からも消えるため、あとで相場が全戻ししても資産は元の水準まで戻りません。 この「取り崩し × 下落」の掛け算が、FIRE計画をいちばん静かに壊していきます。
5つのパターンを選び分ける
LIFIREには、下落のタイミングと形を変えた5つのパターンが用意されています。暴落はいずれもその年の4月に発生する設定です。
| パターン | 中身 | ぶつけたい不安 |
|---|---|---|
| 早期暴落 | 開始2年後に-30% | 積み立て始めのころに来ても大丈夫か |
| 標準暴落 | 開始5年後に-40% | まずは基準として一発入れてみる |
| 晩期暴落 | 60歳目前に-50% | 資産のピーク直前に大きく崩れたら |
| 段階的暴落 | 3年連続で各-15%(累積およそ-38.6%) | 一気にではなく、じわじわ削られる展開 |
| FIRE直後 | FIRE翌年に-40% | 辞めた直後に相場が沈む、最悪の順番 |
初期値は "標準暴落" なので、まずはそのまま一度回してみるのがおすすめです。そのうえで、自分がいちばん怖いと感じるパターンに切り替えて、計画がどこまで耐えるかを見ていく使い方が自然です。
なかでも試してほしいのが "FIRE直後" です。設定した予定FIRE年齢の翌年に、-40%の下落をぶつけます。シーケンスリスクをいちばん剥き出しで確かめられるパターンで、ここで資産が持ちこたえるなら心理的な安心材料になります。
結果グラフの見どころ
テストを実行すると、暴落なしの資産推移と、暴落ありの資産推移が重なったグラフが出ます。
見どころは、暴落で一度ガクッと落ちた線が、そのあと持ち直すかどうかです。
落ちたまま右肩下がりでゼロに刺さっていくなら、その暴落に対して計画が脆いということです。逆に、いったん凹んでも時間をかけて回復し、地面に付かずに右端まで届いているなら、その一撃には耐えられる設計になっています。なお、LIFIREは暴落のような下落局面では現金を先に取り崩す動きをするため、生活防衛資金を厚めに持たせているとこの粘りが変わってきます。
次に読む
暴落という「特定の悪い一撃」を確かめたら、次は無数の相場をまとめて回す確率の話に進みましょう。暴落テストの結果グラフの読み方そのものは、ダッシュボードの資産推移グラフと同じ考え方で追えます。
