投資の実践

債券は低リスクだけど、デメリットも理解するべし

投資の実践
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こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。

投資の勉強を勧めると「株より債券の方がリスクが低い」とよく聞きます。

債券とは「定期的に利息がもらえ、満期が来ると額面金額が戻ってくる商品」です。でも債券にもリスクは存在します。

金融庁の問題を使って、ツイッターでクイズを出題してみました。​

答えは「金利が上がったら、債券価格は下がります」

私のフォロワーさんの正答率は56%でした。金融庁が調査した際の正答率は24%なので皆さんよくわかってますね!さすが!!

世の中には株の情報がたくさんありますが、債券の情報はあまり見かけません。今回はこのクイズに関連して、以下の2つについてお話してみます。

この記事でわかること
  • 債券も元本割れすることはあるし、値段が下がることもある
  • 債券を買うなら、投資信託より国債のほうが良い

低リスクな債券のデメリットも理解すべき理由

債券は低リスク資産として紹介されることが多いです。

債券には3つのメリットが存在します。

債券の3つのメリット
  1. 定期的に利息がもらえる
  2. 満期には額面金額が戻ってくる 
  3. 基本的には低リスク 

満期まで保持し続けることができれば、確実に利息がもらえるので分かりやすいですね。

ただし、これには条件があります。

債券を出す人(発行体)に財政難などのまずい状態にならないことが重要です。

債券が抱えるデメリットとは

債券も金融商品なのでデメリットは存在します。

債券の2つのデメリット
  1. 元本割れの可能性がある
  2. 債券価格が下がる可能性がある

最近だと2012年にギリシャが債券の満期にお金を返済できずにデフォルト(債務不履行)となりました

誰でも知ってそうな大きな国の債券でもデフォルトしたことがあるのはびっくりですね!

また債券自体の値段が大きく下がる可能性もあります。

債券は金利が下がると債券自体の値段が上がるという性質があります。

これは少し難しいので絵を使って説明します。

金利と債券価格のメカニズム

昔2%の金利で出た債券を持ってて、1年後に「社債を売りたいなー」という状況で説明します。

金利が上がると値段が下がる

1年後に金利が上がったとします。

色々な金利が高い状況で、安い金利の社債を発行しても誰も買ってくれませんね。そうすると、1年前よりも高い金利である3%の社債が発行され始めます。

一方、あなたが持ってる社債は1%の利息しかもらえません。

3%の債券と同じ価格設定では誰も買いません。売りたい人は、悔しくても値下げして売るしかありません。

金利が下がるパターンは逆の話ですね。コレが「金利があがると債券価格が下がるメカニズム」です。

債券を買うなら投資信託より現物の方がよい?

実際に債券を買おうとすると、主に2つの方法があります。

日本の「個人向け国債 10年債」

1万円から購入が可能で、半年ごとに0.05%の利息が入金されます。10年後には購入額がまるまる返ってきます。

デフォルトリスク(元本割れ)は存在しますが、日本国債がデフォルトする確率は低いと言われています。

ちなみに何らかの理由で日本国債を売りたくなった場合、証券会社が額面金額で買い取ってくれることが多いです。

投資信託として債券を買う

もちろん、投資信託としても債券は買うことができます。

この場合は日本国債だけではなく、地方自治体の債券や企業の債券も購入して、色々な発行体でリスク分散することができます。

ただし、投資信託で買うと2つのデメリットがあると思っています。

債券を投資信託で買うデメリット
  1. 価格変動リスクをもろにうける
  2. 無駄なコスト(信託報酬)がかかる

価格の変動リスクが発生します。利率と債券価格のメカニズムで話したように、債券発行後に売買しようとすると価格が下がったり上がったりします。

次に信託報酬を払う必要があります。運用手数料として、毎年0.2%とかが取られてしまうんです。債券には「個人向け国債」という非常に分かりやすい商品があるのに、無駄なコストがかかるのは厳しいですね。

個人的には、日本のデフォルトリスクと投資信託のデメリットを比べると、個人向け国債を購入する方が良いと考えています。


今回は債券の基本についてお話してみました。

債券についてまとめるとこんな特徴があります。

債券の特徴
  • 定期的に利息がもらえる
  • 満期には額面金額が戻ってくる
  • 元本割れリスクは存在する
  • 金利上昇局面では価格がさがる
  • 現物と投資信託のデメリットを比較すると、個人向け国債の方が良い

世の中には株の情報ばかりで、守りの資産である債券の情報が少ないので調べてみました。 

少しずつ金融リテラシーを身に付けていきたいですね。

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第1回金融リテラシークイズは、ライフイベントのコストについて出題してみました。

債券も含めた投資戦略はアセットアロケーションという考え方で学ぶべきです。

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まさ

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