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【株の裏市場】ダークプールとは?SORとの違いと個人投資家の対策
この記事で伝えたいこと
「ダークプール」とは、証券会社が価格や注文情報を公開せずに取引を成立させる非公開のシステム(株の裏市場)のことです。 かつて話題になったSOR(スマート・オーダー・ルーティング)との違いや、HFT(高速取引業者)による先回りリスク、そして個人投資家が取るべき対策を解説します。
こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
投資の世界には、一般の私たちにはあまり知られていない「裏の取引所」が存在するのをご存知ですか? それが「ダークプール」と呼ばれる非公開市場です。名前からしてちょっと怪しい響きですよね笑
今回は、このダークプールの正体と、かつて話題になった「SOR問題」、そして私たちが損をしないために知っておくべき対策を解説します。
ダークプールとは?一言でいうと「株の裏市場」
ダークプールとは、その名の通り「価格情報(気配)が見えない(ダークな)、取引の場(プール)」のことです。証券会社が自社内や提携先との間で、投資家の注文をマッチングさせる非公開の取引システムを指します。
通常、私たちが株を買う時は東京証券取引所(東証)などに注文を出しますが、東証には「いま、いくらで買いたい人がどれくらいいるか」という情報(板)が公開されています。 一方ダークプールでは、この注文情報が一切公開されません。
ダークプールのメリット(機関投資家視点)
なぜわざわざそんな非公開市場があるのかというと、大口の注文を出したい機関投資家にとっては必須の機能だからです。
例えば、年金基金などが一度に100万株を売ろうとすれば、東証ではその情報が公開されているため、それを見た他の投資家が売り急ぎ、株価が暴落してしまいますよね。 しかしダークプールを使えば、市場へのインパクトを抑えながら、誰にも知られずにこっそりと大量の取引を進めることができるという大きなメリットがあるんですよね。
なぜ個人投資家にとってダークプールが話題になるのでしょうか? それを理解するには、まず「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)」という仕組みを知る必要があります。
この記事で分かること
- SORとダークプールの決定的な違い
- 2019年に起きた「先回り問題」の真相
- 機関投資家がダークプールを使う本当の理由
- 個人投資家が不利な約定を避けるための設定方法
SOR(スマート・オーダー・ルーティング)とは?
Smart Order Routingの略で、複数の市場(取引所)から最も有利な価格を提示している市場を自動的に選んで発注する便利な仕組みです。
日本の株式市場は東京証券取引所(東証)だけではありません。私設取引システム(PTS)と呼ばれる、証券会社が運営する市場(例:ジャパンネクスト証券のJ-Market)なども存在します。
SORは、これらの市場の価格(気配値)を瞬時に比較し、投資家にとって「一番安く買える」、あるいは「一番高く売れる」市場へ注文を流してくれます。
2019年のSOR問題とは?
2019年、日経新聞のとある記事が個人投資家の間で炎上しました。
株の売買注文を出したら、何者かに瞬時に先回りされている――。個人投資家からこんな声が上がるようになったのは、つい最近のこと... 覗かれる株注文データ 高速取引、個人に先回り
当時の問題は、このSORの注文ロジックにありました。
通常、SORはまずPTSに注文を出し、約定しなければ即座にその注文を取り消して東証へ出し直します。しかし一時期、この「即座に取り消す」部分に「150ミリ秒待つ」という設定が含まれていました。
この「150ミリ秒」の間に、高速取引業者(HFT)が個人投資家の注文情報を"チラ見"し、東証で先回り注文を入れることで利益を上げていたんです。
この問題は修正され、現在はこのような単純な先回りはできなくなっています。
個人投資家が注意すべきダークプールのデメリット
このようにSORの設定問題は解決しましたが、ダークプール自体が持つ「透明性の低さ」という懸念は残ります。
ダークプールは基本的にHFTなどのプロが参加する市場です。証券会社のSOR設定によっては、個人の注文がダークプールへ回され、そこでプロと対峙することになります。結果として、東証よりも不利な条件で約定させられるリスクがゼロではないんですよね。
個人投資家はどうすれば避けられるのか?
結論から言うと、ほとんどの個人投資家は過度に心配する必要はないんですよね。
- ダークプール経由の取引は申請制が多い: SBI証券の「SBBO-X」など、多くのダークプールは利用を申し込まなければ執行対象になりません。
- 長期投資家には影響が軽微: 配当や優待目的で長期保有する場合、購入時の1円程度の価格差は、全体のリターンに与える影響が極めて小さいです。
投資信託やETFしか取引しない場合は、全く気にする必要はありません。
ただし、個別株で短期売買(デイトレード)を行う場合は、SORの執行先にダークプールが含まれていないか、利用している証券会社の設定を確認しておくと良いでしょう。
もっと詳しく知りたい方は...
今回のSORやダークプールの話は、『フラッシュ・ボーイズ』というノンフィクション小説でもわかりやすく解説されています。興味がある人は読んでみてください!
まとめ
まとめ
- 2019年のSOR問題は解消済み。現在は安全に利用できる。
- ダークプールは機関投資家向けの非公開市場だが、個人も利用できる場合がある。
- 対策: 短期売買をしない長期投資家や、投資信託のみの投資家は気にする必要なし。不安ならSOR設定を確認しよう。
「なんだか怖いから投資をやめよう...」と考えるのではなく、こういう世界もあるのだと知識の一つとして知っておくことが大切ですね。
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