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ナスダック「20年利回り15%」の罠。初心者がSNSのレバレッジ投資を真に受けてはいけない理由
この記事で伝えたいこと
- 「20年利回り15%」は都合の良い期間を切り取っただけの結果です。
- 証券担保ローンで借金をして投資する「レバレッジ投資」は、暴落時の強制決済と塩漬けの恐怖が伴います。
- 投資初心者はSNSの強気な声に惑わされず、身の丈にあったインデックス投資がおすすめ!
こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
最近、X(旧Twitter)などのSNSを見ていると、投資の相場見通しに対して 「超・強気」な人 をよく見かけます。
少し前、2020年頃までは「インデックス投資のリターンは5〜7%が普通」という感覚だったのに、今では「15%」という異常な数字が当たり前のように語られていて、正直少し怖さを感じています。
結論から言うと、この数字を鵜呑みにして、投資初心者が借金をしてまで投資(レバレッジ投資)に手を出すのは絶対におすすめしません。
この記事で分かること
- 「20年利回り15%」という数字のからくり
- レバレッジ投資の皮算用の罠と、逆回転したときの恐ろしさ
- 投資初心者がとるべき正しい行動
今回は、SNSに溢れる「強気な声」の裏側にあるリスクを整理し、私たち一般の個人投資家がどう向き合うべきかを考えていきます。一緒に勉強していきましょう!
常に15%の利回りが続くわけではない(切り取りの罠)
まず知っておきたいのは、「20年利回り15%」という数字のからくりです。
確かに、現在(2026年時点)から過去20年間を振り返ると、ナスダック100の利回りは約15%という驚異的な数字になります。しかし、これは「2006年のITバブル崩壊後の大底」から「現在のAIブームの絶頂」という、非常に都合の良い期間を切り取った結果に過ぎません。
投資の世界には、開始時期によってリターンが大きく変わる「開始時期の罠」という言葉があります。これを比較してみましょう。
| 切り取った20年間 | 開始時の状況 | 終了時の状況 | 20年利回り(年率) |
|---|---|---|---|
| 2000年〜2020年 | ITバブルの絶頂期(高値掴み) | コロナショック直前 | 約 6% |
| 2006年〜2026年 | ITバブル崩壊後の大底(割安) | AIブームの絶頂期 | 約 15% |
同じ「20年」という長期投資であっても、いつ始めていつ終わるかで、リターンはここまで激変します。
過去20年利回りの推移(2000年〜2026年)
実際に、2000年から2026年まで「どの年に20年のゴールを迎えたか」によって、利回りがどう変化したかを線グラフと表にまとめました。
| 指数名 | 平均値 | 最大値 | 最小値 |
|---|---|---|---|
| ナスダック総合 | 9.4% | 13.3%(2000年) | 4.0%(2019年) |
| S&P 500 | 7.8% | 13.2%(2000年) | 4.3%(2018年) |
| オルカン | 5.0% | 7.2%(2025年) | 2.6%(2008年) |
| 日経平均 | 0.6% | 6.2%(2024年) | -6.3%(2009年) |
| (※ 2000年〜2025年の実績。オルカンはデータのある2007年以降) |
グラフと表を見ると一目瞭然ですが、20年利回りは「計算のゴール」をどこに設定するかで、見えている景色がまったく異なります。
例えばナスダックを見ると、最高値は13.3%(2000年)ですが、最低値は4.0%(2019年)まで落ち込んでいます。 平均すれば9.4%ほどに落ち着くのに、SNSで切り取られている「15%」という数字がいかに異常値(上振れしたタイミング)であるかが分かるはず です。
「20年持っていれば絶対に15%になる」のではなく、「たまたま今の20年リターンが15%だった」だけなのです。
米国株であっても、2000年代の10年間はリターンがほとんど出ない「不遇の時代」がありましたし、日本の日経平均株価に至っては「失われた20年」と呼ばれる長い低迷期がありました。
つまり、「これからもずっと15%で増え続ける」という保証はどこにもないのです。
2階建て(レバレッジ)投資の皮算用と逆回転の恐怖
では、なぜ「証券担保ローンでお金を借りて投資しよう」という声が上がるのでしょうか。それは、以下のような皮算用が背景にあります。
レバレッジ投資の皮算用(順回転)
- 運用益: ナスダックで +15% 増える!
- 借入金利: ローン金利は -2% だけ。
- 結果: 差し引き +13% の利益が確実!
一見すると賢い方法に見えますが、これは相場が右肩上がりであることを前提とした無邪気な計算です。一番恐ろしいのは、相場が暴落したとき(逆回転したとき)です。
逆回転したときに襲いかかる2つの恐怖
相場が大暴落し、仮に株価が -50%(半値) になったとします。
- 強制決済(ロスカット)の足音 借金をして投資しているため、株価が一定水準まで下がると「追証(追加の担保)」を求められたり、強制的に株を売却(ロスカット)されたりします。「明日、強制決済されたらどうしよう…」と、毎晩眠れない極限のストレスを抱えることになります。
- 終わりの見えない塩漬けの地獄 運良くロスカットを免れたとしても、すぐに元の水準に戻るとは限りません。過去のリーマン・ショックの際には、株価が回復するまでに5年以上の長い年月を要しました。その間、ずっと借金の金利(-2%)を払い続けながら、巨大な含み損を抱えた画面を見つめる精神的苦痛は、想像を絶します。
インデックス投資しか経験のない初心者が、この強烈なストレスに耐えきれるでしょうか?パニックになって一番底で売却してしまうのがオチです。
私たちが取るべき処方箋(初心者は真似厳禁)
誤解しないでいただきたいのは、借金を使ったレバレッジ投資そのものを「絶対に悪だ」と否定しているわけではありません。
明確な損切りラインを設定できたり、過去に個別株投資などで何度も失敗とリスク管理を経験している「上級者」であれば、自己責任で大きなリターンを狙う戦略としてあり得ます。彼らは、スポーツカーを乗りこなすプロのレーサーのようなものです。
しかし、インデックス投資しかしたことのない初心者が、SNSのインフルエンサーの真似をして急にスポーツカーのハンドルを握るのは、あまりにも危険です。
私たちが取るべき基本の行動
- 身の丈にあったリスクを取る 借金をしてまで投資枠を広げる必要はありません。自分の「生活防衛資金」をしっかり確保した上で、余剰資金で投資を行いましょう。
- 基本のインデックス投資を淡々と続ける 全世界株式(オルカン)やS&P500などに、毎月コツコツと積み立てる。これが最も精神的に楽で、再現性の高い王道です。
まとめ
今回は、SNSでよく見かける「ナスダック20年利回り15%」「レバレッジ投資」の危険性について整理しました。
まさ個人の感情としても、レバレッジ投資は逆回転した時が怖すぎて、自分なら絶対にやりません。「お金を増やすために、家族との平穏な日常や夜の睡眠を犠牲にする」なんて本末転倒ですからね。
「毎年15%増え続ける」夢のような相場は、歴史上存在しません。一部の上級者の真似をして大火傷をするよりも、SNSの強気な声に惑わされず、身の丈にあったリスクで基本のインデックス投資を淡々と続けていきましょう!
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